サイクル(波動)
今回はギャンから少し離れます。
景気変動なども含めて様々な動きの説明にサイクルや波動というのがよく使われます。サイクルというのは、景気サイクルでよく聞くコンドラチェフの波(約56年周期)なんてやつですし、アストロでも、ルーネイション・サイクルって重要ですよね。この会議室を読む人には、サイクルというのは耳慣れた用語だと思います。山内雅夫氏の「ビジネスチャンス占星術」でも前書きにおいて木星と土星の会合周期と景気循環について書かれていますので興味のある方はご一読されるとよいでしょう。
そこでサイクルに関しての詳しい説明は避けますが(手抜きだったりする)、天体の「公転周期」や「会合周期」は非常に重要です。また、外惑星に関しては会合周期だけでなく、30度単位のアスペクト(合、セミセクスタイル、セクスタイル、スクエア、トライン、クインカンクス、衝)が出来るときも重要です。これらに関してはギャンもかなり重視していたようで、詳細は次回以降に書きたいと思いますが、今回はひとつのエピソードを書いておきましょう。
大英博物館にシュメールのウルから出土した粘土版が展示(#21014)してあるらしいのですが、その粘土版に書かれていることは、なんと太陽・水星の合と穀物との関連なのです。ギャン自身もギャンの研究家も、太陽・水星の合と穀物価格との関連を調べましたが、その結果は驚くべきものでした。これは§15で扱いたいと思います。
さて、今回のテーマは波動です。
波動というのは、いわゆる波(Wave)というやつで、相場の変動等を説明するのによく使われています。基本的にはサイクルと同じですが、今回はその中でも最も有名な、「エリオットWave」についてざっと説明しておきたいと思います。R.N.Elliottは「波動原理」の中で、世の中の動きは全て波動で説明できるとし、その波動を大きい順に以下のように分類しています。
サイクルの名前 : 目安として
グランド・スーパー・サイクル : 100年単位
スーパー・サイクル : 50年
サイクル : 10年
プライマリー・サイクル : 1~4年
インターミディエット・サイクル : 6カ月
マイナー・サイクル : 6週間
マイニュート・サイクル : 1週間程度
メヌエット・サイクル : 数日程度
サブ・メヌエット・サイクル : 数時間程度
そして全てのサイクルは「上昇5波動+下降3波動」のバリエーションであるとも述べています。図化してみましょう。
上の図で、1-2-3-4-5 の部分が上昇5波動で、さらに1, 3, 5 を推進波と呼び2, 4 を調整波と呼びます。a-b-c の部分が下降3波動で、合計"8"波でひとつのサイクルを形成しています。("5","3","8"という数字は重要です。) ただし、ものごと全て上昇しているわけでは無いので、場合によっては上下が逆になることもあり、主たる波動、従たる波動と考えたほうが良いかもしれません。
そしてそれぞれの波動の大きさは、前回のフィボナッチ数で説明できるとしています。最初の推進波(1)に続く2つめの推進波(3)の大きさとして 1.618倍、調整波の大きさ(2), (4)として 0.618倍というのが、基本になっています。また時間(年、週、日など)の単位としてもフィボナッチ数列の数字を使います。
なんだか未来予測とあまり関係ない話と思われるかもしれませんが、フィボナッチとエリオットは切っても切れない関係ですので、ざっと説明しておきました。 なお、「エリオットWave」について更に詳しく知りたい方は、是非次のサイトをご訪問ください。
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