マスター・チャート
ギャンのチャートには、以前紹介したスクエア・チャート以外にもヘキサゴン・チャート(スクエア・チャートを六角形にしたもの)とか、サークル・チャート(正式には、マスター・タイム&プライス・チャート)といったものがあります。そして、このマスター・タイム&プライス・チャートこそが最も重要なチャートであるといえるでしょう。
それでは時間と価格を統合して考えていくギャンの「マスター・タイム&プライス・チャート」について説明していきましょう。 以下の図をご覧ください。
一周が24に区切られた同心円15列がメインの部分。この1から始まって360までの部分と、目的に応じて更に外側に数字を書き続けていく部分とに分かれます。人によってスパイラル(螺旋)が、右回りだったり左回りだったり、スタートの"1"の位置がまちまちだったりしますが、個人的にはホロスコープのハウス位置のような配置が良いと考えます。
「マスター・タイム&プライス・チャート」(以後、たんに「マスター・チャート」と呼びます)は、360度と24時間が基本になっていることは一目瞭然です。またマスター・チャートにおいて、スタートの数字"1"とエンドの数字"24"に挟まれた線の前後の数字(24と25など)はとても重要です。更に90度毎の前後の数字(54と55など)も注目しておきましょう。また、一周毎の増分"24"とライン毎の増分"6"というのも重要です。なんだかホロスコープのアングル(Asc、IC、Dsc、MC)と似ていますね。
この1から360まで書き込んであるマスター・チャートを見ていると、占星術を知っている人ならなお更、それぞれの数字と感受点の度数を結び付けたいと思いませんか?
そうなのです。これらの数字はまさに、感受点の度数(時間)と、様々な相場(価格)を統合したチャートなのです。しかしながら、価格に関しては360まででは足りないので、私の場合、1440まで使えるようにして、それ以上の数は145~1440の数字を10倍に、またそれ以上は100倍にして使うことにしています。なぜ144を選んだのかというと、144がフィボナッチ数列の特異な数であるからです。
また場合によっては、1から2の間でしか動かないような相場もあります。例えば、英ポンドの対ドルレートがそうですが、このように数字が小さい場合には100分の1にすれば良いでしょう。10分の1が当てはまる相場もあります。つまり、それぞれの相場の水準と値幅から決定すれば良いのです。
マスター・チャートの作製に当たっては、1~360まで書いたものの外側に何列か余白を作っておき、あとは表計算などで一覧表を作って、その都度価格にあわせて数字を埋めていけばよいでしょう。また時間としての感受点位置は天文歴から引っ張ってきた度数を360度換算すれば良いですね。どの相場(価格)にどの感受点(時間)を当てはめていくのかは試行錯誤を必要としますが、アメリカの株価指数ダウと土星などは、かなりキレイに予測できるもののひとつといえます。
また、SG(Stargazer)等の占星術ソフトが使える人は、ハーモ15やハーモ30のハーフサム経過図(軸表示無し)を作製しておくと、度数の換算にすごく便利だと思います。
具体的な予測方法は、次回以降に書いていきますが、ギャンの「マスターチャート」の詳細については以前紹介した "Universal Clock" by Jeanne Long (PAS Publications) $144.- が良いでしょう。 今回はこの辺で。